「子どもの頃の夢を叶えていますか?」
「夢を叶えている姿を子どもに見せていますか?」
39歳の時に聴講した講演会での言葉です。
私は、高校生の時に「世の中のリーダーになれ」との教えから、道院長になりたいと思い公務員を目指し消防士となりました。
しかし、社会の現実に直面し「消防士を続けながら道院長はできない。」と思うようになりました。それでも少林寺拳法から離れることはできず、我が子と道場に通いながら修練を続けていました。
悶々としている中で前述の言葉を聞いた時の、頭を殴られたような衝撃をはっきりと覚えています。「やる前から、やらない言い訳を探していた。」そう思い、道院長への決心を固めました。
道院には、それぞれに事情を持った拳士が集います。
一人ひとりの個性がありますが、私は、まずは受け入れることから始めています。
相手を理解し受け入れたのち、一人ひとりに応じた教え方をするように心がけています。心が通じ合った修練ができたと感じた時、達成感を共有することができます。
「教えることは学ぶこと」自分自身の成長につなげるようにしています。
それでも、少林寺拳法の技術を学ぶときは繰り返しのトレーニングは欠かせません。常に真剣に目的を持った技術修練が自分を磨くことになり、相手とともに学び成長することになります。
毎日、新しい発見へと繋がっています。
少林寺拳法を学ぶ道院は、地域に数多くありません。
隣の町から通う拳士もいます。今の子どもたちは、少林寺拳法をしながら塾や部活を習っており、月・水・金の週3回の修練に休まず参座できる拳士は多くありません。しかしながら、曜日を変えることで参座できる拳士もいます。
そこで、毎日道場が開かれていたらどうでしょうか。
曜日を選びながら自由に参座できる環境があれば、もっと修練できる機会が増えます。
道場は、毎日開かれていて、拳士が修練日を自由に決めて、いきいきと修練できる道場があればいいな…と夢を見ています。
筑前古賀道院では主に少年部の拳士が多く、その中でも兄弟姉妹拳士が多くみられます。また、親子拳士など家族で修練に参加する拳士もたくさんいます。
個々の体力差・能力差はありますが、誰しもが他人を思いやることを第一に考え、日々修練に励んでいます。
一般拳士も年齢層が広く、各々が体力に合った修練を行っています。
特にあいさつ、返事を大切にしており、誰にでも元気にハキハキあいさつすることをみんなが心がけています。
時に厳しく、時に楽しく、いつ来ても全力で修練のできる雰囲気の筑前古賀道院です。
子どもの送迎の折に少林寺拳法に少しだけ触れ、道院長の言葉に感銘を受け、私も少林寺拳法を始めました。
もともと体を動かすのが好きだったこともあり、どんどんのめり込んでいきました。何より、我が子と接する時間が増えたこと、少林寺拳法という同じ道を歩むことにより共通の話題ができるようになったことをとても嬉しく思います。
自分と向き合い、相手を思いやる気持ち、この教えによって日常がどんどん変わっていくのを日々感じています。
少林寺拳法を始めてから、様々な人とのご縁がありました。この素晴らしい縁を絶やさず広めていけるように、これからも少林寺拳法を続けていきたいと思います。